人工膝関節置換術とは?手術の流れや効果、リスクを詳しく解説

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膝の痛みが日に日に強くなり、歩くのもつらい。階段の上り下りが困難で、好きだった散歩や旅行も諦めざるを得ない。そんな状況で「人工膝関節置換術」という選択肢を医師から提案された方も多いのではないでしょうか。

手術と聞くと不安になるのは当然です。しかし、重度の変形性膝関節症や膝の損傷によって日常生活に大きな支障が出ている場合、人工膝関節置換術は痛みを大幅に軽減し、生活の質を改善する有効な治療法の一つです。

このページでわかること

  • 人工膝関節置換術がどのような手術なのか
  • 手術の適応となる症状や条件
  • 手術の種類と具体的な流れ
  • 期待できる効果とリスク・合併症
  • 術後のリハビリと回復過程
  • 手術を検討する際の判断ポイント

人工膝関節置換術とは

人工膝関節置換術の基本的な仕組み

人工膝関節置換術は、損傷や変形が進んだ膝関節の表面を人工的な部品(インプラント)に置き換える手術です。膝関節は太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)、膝のお皿(膝蓋骨)で構成されており、これらの関節面を金属やセラミック、特殊なプラスチック製の部品で置き換えます。

人工関節は長年の研究開発により、耐久性と機能性が大幅に向上しています。現在使用されている人工膝関節の多くは、20年以上の耐用年数が期待できることが報告されています。

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手術が検討される主な疾患

人工膝関節置換術が検討される代表的な疾患は変形性膝関節症です。軟骨がすり減り、骨同士が直接こすれ合うことで強い痛みと機能障害が生じた状態が主な対象となります。

その他、関節リウマチによる関節破壊、外傷後の関節変形、膝周辺の骨腫瘍切除後の再建などでも適応となる場合があります。いずれも保存的治療(薬物療法、理学療法、注射治療など)では十分な改善が期待できない重度の症例が対象です。

手術の適応となる症状と条件

痛みと機能障害の程度

人工膝関節置換術の適応を判断する最も重要な要素は、日常生活への影響の程度です。安静時にも痛みがある、歩行距離が著しく制限される(100メートル以下など)、階段昇降が困難、夜間痛で睡眠が妨げられるといった症状が継続している場合に検討されます。

また、痛み止めの薬やヒアルロン酸注射などの保存的治療を十分に行っても改善が見られない場合も重要な判断材料となります。画像検査で関節の変形や軟骨の消失が高度に進行していることも確認されます。

年齢と活動レベルの考慮

かつては人工関節の耐用年数を考慮して高齢者に限定される傾向がありましたが、現在では患者さんの症状と活動レベルを総合的に判断して適応が決められます。60代以上が一般的な対象年齢とされていますが、若年者でも重篤な症状がある場合は検討されることがあります。

手術後の活動レベルへの期待値も重要な要素です。日常生活の改善を主目的とする場合と、スポーツ活動への復帰を希望する場合では、術式の選択や術後指導が異なってきます。

人工膝関節置換術の種類

全人工膝関節置換術(TKA)

全人工膝関節置換術は、膝関節の関節面全体を人工関節に置き換える手術です。大腿骨の下端、脛骨の上端、膝蓋骨の関節面をそれぞれ人工部品で覆います。変形性膝関節症が膝全体に及んでいる場合に選択される標準的な術式です。

手術時間は通常1〜2時間程度で、全身麻酔または脊椎麻酔(下半身麻酔)で行われます。術後の痛みの軽減と機能改善効果が高く、多くの患者さんで満足のいく結果が得られています。

単顆型人工膝関節置換術(UKA)

単顆型人工膝関節置換術は、膝関節の内側または外側の一部分のみを人工関節に置き換える手術です。変形が膝の一部に限定されており、靭帯機能が保たれている場合に適応となります。

全置換術と比較して手術侵襲が小さく、術後の回復が早いことが利点です。しかし、適応となる患者さんは限られており、長期的には残存する関節部分の変形進行により再手術が必要になる可能性があります。

手術の流れと入院期間

術前の準備と検査

手術前には詳細な検査と準備が必要です。血液検査、心電図、胸部X線検査、CT・MRI検査などにより全身状態と膝の詳細な状態を評価します。持病の管理状況も重要で、糖尿病や心疾患がある場合は専門医との連携のもと最適な状態に調整します。

術前の理学療法も重要な準備の一つです。膝周囲の筋力強化や可動域訓練を行うことで、術後の回復を促進できることが知られています。また、術後のリハビリテーションの内容についても事前に説明を受けます。

手術当日の流れ

手術当日は朝から絶食となり、手術室では麻酔をかけた後に手術が開始されます。膝前面に約10〜15センチメートルの切開を加え、損傷した関節面を正確に削り取ります。その後、患者さんの骨格に合わせて選択された人工関節部品を設置します。

人工関節の固定には骨セメントを使用する場合と、セメントを使用せず骨との結合を待つ場合があります。患者さんの年齢や骨質、活動レベルなどを考慮して最適な方法が選択されます。

入院期間と回復過程

一般的な入院期間は2〜3週間程度ですが、患者さんの回復状況や病院の方針によって異なります。手術翌日から理学療法士による リハビリテーションが開始され、段階的に歩行訓練が進められます。

退院時には歩行器や杖を使用した歩行が可能となり、日常生活に必要な基本動作ができるようになります。完全な回復には3〜6ヶ月程度を要し、この間は外来でのリハビリテーションを継続します。

手術の効果とメリット

痛みの改善効果

人工膝関節置換術の最も大きなメリットは、強い膝の痛みからの解放です。手術前に感じていた安静時痛や夜間痛の多くは大幅に改善され、患者さんの約90%以上で満足のいく痛みの軽減が得られることが報告されています。

痛みが軽減されることで、歩行能力が向上し、階段昇降や正座などの動作も徐々に可能になります。長年痛みに制限されていた外出や旅行なども再び楽しめるようになる方が多くいらっしゃいます。

生活の質の向上

痛みの改善に伴い、睡眠の質が向上し、日中の活動量も増加します。これまで膝の痛みのために諦めていた趣味や社会活動への参加も可能となり、精神的な健康状態の改善にもつながります。

また、痛み止めの薬に依存していた生活から解放されることで、薬の副作用の心配も軽減されます。自立した日常生活を取り戻すことで、家族への負担も軽くなることが期待できます。

手術のリスクと合併症

手術に伴う一般的なリスク

人工膝関節置換術は比較的安全な手術とされていますが、すべての外科手術と同様にリスクが存在します。麻酔に関連するリスク、出血、血栓症(エコノミークラス症候群)などが主な合併症として挙げられます。

血栓症の予防には術後早期からの歩行訓練と血栓予防薬の投与が効果的です。また、術前の詳細な検査により、手術リスクが高い患者さんを事前に把握し、適切な対策を講じることで合併症の発生率を最小限に抑えることができます。

人工関節特有の問題

人工膝関節置換術に特有の合併症として、感染症と人工関節の緩みがあります。感染症は術後数ヶ月から数年後に発生する可能性があり、重篤な場合には人工関節の除去と再手術が必要になることがあります。発生率は1〜2%程度とされています。

人工関節の緩みや摩耗は長期的な問題で、15〜20年後に再手術が必要になる場合があります。しかし、現在の人工関節の耐久性は向上しており、適切な術後管理により長期間の機能維持が期待できます。

術後のリハビリテーション

入院中のリハビリ

手術翌日から理学療法士の指導のもと、段階的なリハビリテーションが開始されます。最初は膝の曲げ伸ばし運動から始まり、徐々に立位訓練、歩行訓練へと進んでいきます。痛みの程度に合わせて無理のないペースで進められます。

入院中の目標は、杖歩行で安全に移動できるようになることと、階段昇降の基本動作を習得することです。また、退院後の生活に必要な日常動作の練習も並行して行われます。

退院後のリハビリと生活指導

退院後は外来リハビリテーションを継続し、膝関節の可動域拡大と筋力強化を図ります。個人差はありますが、術後3〜6ヶ月程度で最大限の機能回復が期待できます。この期間中は定期的な外来受診も重要です。

日常生活では重いものを持つ作業や激しいスポーツは制限される場合がありますが、ウォーキングや水中歩行、サイクリングなどの軽度な運動は推奨されます。適度な運動は人工関節の長期維持にも有効です。

手術を検討する際の判断ポイント

保存的治療との比較検討

人工膝関節置換術を検討する前に、保存的治療の選択肢を十分に試すことが重要です。薬物療法、理学療法、体重管理、ヒアルロン酸注射などを組み合わせた治療で改善が見られる場合は、手術を急ぐ必要はありません。

ただし、これらの治療を6ヶ月以上継続しても症状の改善が見られず、日常生活に著しい支障が続いている場合は、手術を含めた治療選択肢を専門医と相談することをお勧めします。

セカンドオピニオンの重要性

人工関節手術は人生に大きな影響を与える治療決定です。主治医の説明に加えて、別の専門医の意見を聞くセカンドオピニオンを受けることは、適切な判断をするために有効です。

複数の医師の意見を参考にすることで、自分の症状や生活スタイルに最も適した治療法を選択できる可能性があります。また、手術以外の選択肢についても新たな情報を得られる場合があります。

まとめ

人工膝関節置換術は、重度の膝関節症によって日常生活に大きな支障をきたしている方にとって、痛みを大幅に改善し、生活の質を向上させる有効な治療選択肢です。手術には一定のリスクが伴いますが、適切な適応判断と術後管理により、多くの患者さんで満足のいく結果が得られています。

重要なのは、保存的治療と手術治療の選択肢を十分に理解し、自分の症状や生活状況に最も適した治療法を専門医と相談して決定することです。

膝の痛みで長年お悩みの方は、まず整形外科専門医による詳しい診察を受け、現在の症状に最も適した治療法について相談されることをお勧めします。複数の治療選択肢を検討することで、より良い治療結果を得られる可能性があります。

セルフケアを続けても良くならない膝の痛みでお悩みの方へ

このブログで紹介したセルフケアは、多くの方にとって有効な方法ですが、「半年以上続けても改善しない」「日常生活に支障が出ている」場合、関節自体のダメージが進んでいる可能性があります。

そのような方に対して、当院では「手術前の選択肢」としてBME再生療法をご提案しています。

  • 手術なしで痛みの軽減をめざしたい
  • 今の治療が自分に合っているかセカンドオピニオンを聞きたい
  • どの治療法を選ぶべきか、一度整理したい

どのようなお悩みでも構いません。まずは無料カウンセリングにお越しください。

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