膝の痛みに使われる市販薬5つの種類

膝の痛みに悩むと、まずは市販薬で様子を見ようと考える方が少なくありません。
ただ、痛みの緩和だけでなく、症状の原因や治療のタイミングを見極めることが重要です。
膝周辺に違和感や痛みを覚えると、多くの方は外用薬や内服薬を検討するようになります。
ここでは、膝の痛み対策として知られる5つの市販薬の特徴を順に解説し、それぞれの使い分けのポイントをご紹介します。
膝の痛みに使われる市販薬5つの種類
この記事の流れ
外用消炎鎮痛剤の特徴
膝の痛みを直接的に緩和したい場合、皮膚を通じて有効成分を浸透させる外用消炎鎮痛剤が手軽な選択肢となります。
クリームやゲル、液体などいくつかの剤形があり、痛みのある部位に塗布していくことで発痛物質を抑えるアプローチをとります。
ただ、こうした外用薬は即効性がある一方、塗布範囲や量を誤ると期待した効果を得にくいことがあります。
特にクリームやゲルは、薄くのばすのがポイントとされますが、痛みに合わせて適切な使用方法を守らないと、かぶれなどの皮膚トラブルも起こりがちです。
内服薬の効果と使用法
次に考えられるのが、消炎作用や鎮痛作用を目的とした内服薬です。
鎮痛成分が体内から全身的に働きかけるため、痛みだけでなく炎症が広範囲にわたっている場合にも有用とされます。
一般的には痛み止めとして非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が挙げられますが、市販品の中には胃腸に負担をかけやすい成分が含まれるものもあるため注意が必要です。
用量や用法を正しく守ることが大前提であり、痛みを感じなくなったからといって自己判断で服用を続けると、副作用が強く出たり身体への負担が増す恐れがあります。
湿布薬の使用方法と注意点
膝が熱っぽく、痛みがあるときは、冷却効果を伴う湿布薬が好まれる場合もあります。
湿布薬は一般的に冷湿布と温湿布に大別され、痛みの種類や時期によって選択が左右されます。
急性期の炎症が強い段階では冷やすタイプが好まれますが、慢性的なこわばりや血行不良からくる痛みには温かくするタイプが向いている場合があります。
ただし、湿布薬の貼付時間が長過ぎると、かぶれや皮膚炎の原因になり得ます。
就寝中に貼りっぱなしにして肌がかゆくなることもあるため、使用頻度と貼付時間は適切に管理することが欠かせません。
貼付剤の選び方
湿布以外にも、シールタイプの貼付剤があります。
局所的に痛みを感じる部分をカバーしやすい形状が多く、粘着力が高い製品もあるため、関節の動きが多い膝でもはがれにくいのが特徴です。
ただ、一度に広範囲をカバーできるわけではないので、痛みの部位が大きく広がっている場合には向いていないかもしれません。
また、貼付剤の成分によっては皮膚が敏感に反応することもあるため、かゆみや赤みが出たら貼るのをやめて洗い流し、必要に応じて医療機関で相談することをおすすめします。
サポーター併用の重要性
膝に負荷がかかる状態が続くと、いくら市販薬で痛みを一時的に和らげても根本的な解決にはなりにくい面があります。
そこで、市販薬と並行して膝用サポーターを装着することで、関節への負担を減らしながら生活する選択が注目されています。
サポーターは膝周辺の安定性を高め、痛みが出にくい動きへ導くサポート役として働きます。
ただし、サポーターに頼りすぎると筋力が低下する可能性もあるため、専門家に相談しながら適切なタイプと装着期間を見極めることが大切です。
市販薬だけでは改善が難しい3つの症状
市販薬を試しても効果が感じられない、あるいは一度痛みが和らいだように見えてもすぐ再発してしまうケースもあります。
ここでは、とくに注意が必要な症状の具体例を挙げ、専門的な治療が推奨されるタイミングを考えていきます。
急性の強い痛み
急に膝に強烈な痛みが生じる場合、靭帯や半月板を傷めている可能性を否定できません。
運動や外傷がきっかけで痛みが出た場合はもちろん、転倒の心当たりがないにもかかわらず激痛が走ることもあります。
市販の鎮痛薬で一時的に痛みを抑えようとしても、深刻な損傷があると根治にはつながりにくく、時間がたつほど症状が悪化する恐れがあります。
腫れや内出血があるときは特に早期の受診が推奨されるため、無理に自己ケアだけに頼らず、専門の医師に状況を確認してもらうのが安心です。
腫れを伴う慢性痛
膝がじんわりと痛む状態が長く続き、なおかつ腫れや熱感がある場合、関節リウマチや変形性膝関節症など、慢性的な炎症性疾患の可能性も浮上します。
市販薬では表面的な症状の軽減が見込めるものの、根本的な炎症コントロールや病状の進行を抑える治療には限界があります。
また、慢性痛が何週間も続いたり、痛みにムラがある場合も注意が必要です。
朝だけ痛みが強い、または夕方にむくみが気になるといった特徴があるときは、専門医の診察を受けることで原因を特定しやすくなります。
変形による機能障害
年齢とともに膝の軟骨がすり減り、関節が変形して歩行が困難になってくるケースも増えています。
変形性膝関節症などの病態が進行していると、痛みだけでなく、関節がスムーズに動かせないという機能障害が出始めるのが特徴です。
こうした変形による不具合は、市販の痛み止めや湿布だけで治せるものではありません。
適切な装具の選択や、場合によってはリハビリテーションや手術の検討が必要となるため、早期にクリニックなどで医師のアドバイスを受けるほうが結果的に負担を軽減できます。
市販薬使用時の3つの注意点
市販薬にはさまざまなメリットがある一方で、間違った使い方や安易な長期使用はリスクを伴います。
ここでは、膝の痛みに対して市販薬を用いる上で意識しておくべきポイントを整理していきましょう。
正しい使用期間の把握
市販薬を使う際に見落とされがちなのが、製品ごとに設定されている推奨使用期間です。
たとえば、外用薬なら1~2週間を目安に様子をみるよう記載されている場合が多く、内服薬には1日や1回あたりの最大量が明確に示されています。
痛みが少し落ち着くと、さらに効果を持続させようと長めに使用したり、自己判断で用量を増やす方もいますが、これは避けるべき行為です。
使用期間を正しく守りつつ、それでも改善が感じられないときや逆に痛みが強くなるときには、早めに医療機関を受診するほうが安心です。
副作用への理解
外用薬でも内服薬でも、副作用はゼロではありません。
内服薬は特に消化器系への刺激を引き起こすことが多いため、胃痛や吐き気を感じる方もいらっしゃいます。
外用薬でも皮膚のかぶれや発疹が現れる可能性があるほか、成分によってはアレルギー症状を誘発することがあります。
副作用のリスクを知った上で、使用中に何らかの違和感を覚えたときは無理をせず薬の使用を中止し、症状が続くようなら医師に相談することをおすすめします。
受診のタイミング
膝の痛みが軽いときや、すでに症状が落ち着いているときでも、気になる兆候があれば医療機関での診察は決して早すぎることはありません。
もし市販薬を使い切っても痛みが取れない、あるいは痛みが増してくるようなら、自己判断で市販薬を買い足すよりも専門家の意見を仰ぐべきです。
複数の市販薬を併用している方は特に注意が必要で、成分が重複すると副作用が顕在化する可能性も高まります。
わずかな違和感の段階からクリニックを受診すれば、原因の早期発見と適切な治療、そして再発予防につながる選択をしやすくなるでしょう。
まとめ
市販薬で対処できる膝痛もあれば、専門的なケアが必要なケースも存在します。
当院では丁寧な診察を行い、一人ひとりに適した治療法を提案しています。
ぜひお気軽にご予約ください。